鹿島vs広島:前回対戦を覚えているか。その“差”で勝負がつくわけではない
- Jリーグデータ 2024/09/12 10:20
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前節、京都でのアウェイ戦が台風10号の影響により11月に順延となった鹿島は、今節が約3週間ぶりの公式戦となる。思わぬ間隔が空いたことを利用して、ランコ ポポヴィッチ監督は負荷の高いトレーニングを実施。単純な運動量や切り替えの早さを強調した練習の数々に鈴木 優磨は「もう1回自分たちがやりたいサッカーに対し、基礎的な部分やフィジカル的な要素について重点的に取り組んできました」と話す。このところチームとして結果が出ておらず、直近3試合では1分2敗と勝てていないが、リーグ前半戦のように自分たちの良さを出した戦いぶりを取り戻したい。
対する広島は、過密日程の真っただ中にある。鹿島が試合のなかった期間にもJリーグYBCルヴァンカッププライムラウンド準々決勝を名古屋と戦い、延長戦、さらにはPK戦までもつれた末に敗れた。さらにそこから中2日で迎えた11日の天皇杯準々決勝ではG大阪と対戦し、1-2で敗戦。相次いでタイトル獲得の可能性を失うこととなり、試合終了後には多くの選手が仰向けに倒れ込み、天を仰いだ。大きな喪失感を抱えた中でのリバウンドメンタリティーが問われている。
コンディション的には鹿島のほうが圧倒的に優位に見える。しかし、そこで勝負がつくわけではないことは、両者の前回対戦が証明している。1週間以上試合間隔が空いた広島に対して、中2日だった鹿島が試合開始から圧倒し、3-1で勝利している。それを分かっている鈴木は「必ずしも試合をやっていないほうがアドバンテージを得られるわけではない。試合勘の部分もある」と、試合勘のなさが影響することを認識していた。公式戦がない期間、鹿島は練習試合も組めなかった。その影響がどう作用するだろうか。
広島からすれば、首位に立つリーグ戦は是が非でも手に入れたいタイトルとなった。優勝のチャンスを今度こそ逃したくないだろう。リーグ戦では7連勝中。カップ戦は挟んだが、もう一度この勢いを継続して、リーグタイトルへ邁進したい。
鹿島としては消化試合数が1試合少ないながら、広島との勝点差が『7』と開いている。ここで敗れてしまうと勝点差をひっくり返すのがかなり厳しくなるだろう。今季負けなしが続いている県立カシマサッカースタジアムで首位撃破を果たしたい。
「今後優勝を狙っていく上でお互いにこの試合は負けられない」と鈴木。自分たちのやるべきことを確認した鹿島か、敗戦の中で自分たちを見つめ直した広島か。リーグタイトルを占う上で重要な試合となるだろう。
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