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浦和vs川崎Fの見どころ:“つなげる”人材はそろっている。浦和が織り交ぜたい緩急

  • FIy999 2024/08/23 01:53
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「本当にお互いの球際が激しく、どちらが勝ってもおかしくないような試合だった」(興梠 慎三)


「非常に重要な、ダービーと言われるような試合でタフなゲームになりました。多くの良いものを得た試合だったと思います」(マリウス ホイブラーテン)


浦和は8月17日に行われた前節で鹿島と対戦し、スコアレスドロー。この結果によって、鹿島との対戦は6試合連続の引き分けになった。普段以上に闘志がわき出てくる相手だからだろうか、今回も決着がつきそうでつかない激闘。勝ち切れなかったことは課題として持ち越されたが、浦和にとって手ごたえとなる試合だった。


特に「失点なしで終われた」(安居 海渡)ことが大きく、6月に行われた鹿島との明治安田J1第19節は開始直後と前半終了間際という“魔の時間帯”に失点。今季ここまでを振り返ってみても、“悪い時間帯”に相手に得点を許してしまう勝負弱さがあった。そこに改善の兆しが見られたのはポジティブだろう。


激戦の熱気にあてられてか、8月19日の公開練習ではチームにいくらか活気が戻ったようにも感じられた。22日の練習が急きょオフになるという一頓挫はあったが、失われかけていたモチベーションは戻ってきているはずだ。


一方で、7月下旬からの中断期間を経てチームに締まりが出てきたものの、攻撃時の勢いは減退している。「守備のラインをもう少し高くしてもいいのかなと思う」(安居)という印象は、観る側もプレーヤーも共通して感じるところだろう。堅く守りつつも、攻撃に出ていく際にパワーを要する現状は昨季の後半に少し似ている。


猛暑の中で体力的な制約はあるが、今季開幕前に志向していたハイプレッシャーの守備もうまく織り交ぜていきたいところ。それに加えて、攻撃に時間をかけて押し込んでいくことも思い出していきたい。


ここ3試合、ベンチからゲームを見ている佐藤 瑶大は「監督とも話をしたんですけど、チームがビルドアップのところでビビっているように感じている」と分析。興梠も「カウンターサッカーになったのかなと思うくらい、カウンターで攻める形が多い」と、チームが縦に速くなり過ぎていることを指摘する。


速く攻めれば、当然ボールは速く帰ってくる。白星を多くつかんでいた5、6月は、ボールを握って相手を自陣に押し込み、厚みのある状態から即時奪回による波状攻撃ができていた。マリウス ホイブラーテン、井上 黎生人、佐藤、石原 広教に大畑 歩夢と“つなげる”人材はそろっているだけに、緩急を織り交ぜて攻撃を仕掛けていきたい。速い攻撃ばかりになってしまうと、川崎Fにじわりと締めつけられて屈することになるだろう。


その川崎Fも万全ではないが、浦和との前回対戦(第11節/3○1)よりも状態は上向いている。前節・横浜FM戦の敗戦によって、負けなしは『8』でストップしたが、直近4試合で計10得点と爆発力は健在だ。


そしてこのカードは、今夏に複数の主力が去ったチーム同士の対戦でもある。残った選手たちが去った彼らを忘れさせるくらいのプレーを見せつけられるのかが、勝敗と同等以上に求められる。

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