現地時間5日、パリ五輪（パリオリンピック）男子サッカーは準決勝が行われ、U-23スペイン代表とU-23モロッコ代表が対戦した。

準々決勝でU-23日本代表を下したスペインは、その日本戦と全く同じメンバーを起用。一方、U-23アメリカ代表に4-0と完勝したモロッコは、中盤のハヌッスに代わってベンセギルが先発した以外は同じメンバーで決勝進出を懸けた大一番に臨んだ。

立ち上がりからボールを支配しようとするスペインに対し、モロッコもインテンシティの高いプレスでボールを奪い、右サイドのハキミを中心としたサイドアタックでリズムを作る。

拮抗した展開が続く中、13分にアクシデントが発生。選手との接触で主審が負傷し、代わりの審判の準備ができるまで、およそ4分間、試合が中断された。

モロッコの守備網に手を焼くスペインは21分、フェルミン・ロペスが左足で強烈なミドルシュートを放つも、ゴール右へとわずかに外れる。

試合が動いたのは33分、CKのこぼれ球に反応したリシャルドソンとバリオスが接触。するとVARの結果、先にボールに触ったリシャルドソンをバリオスが蹴る格好になっており、モロッコにPKが与えられる。このPKをラヒミがゴール右へと沈め、モロッコが均衡を破った。

先制を許したスペインは、アディショナルタイムの12分間、積極的にシュートを放ったものの、バエナのボレーは右のポストを直撃。苦しい時間を耐え抜いたモロッコが、1点をリードしたまま試合を折り返した。

後半、1点を追うものの、思うように決定機を作ることができないスペインは61分、バリオス、ミランダ、プビルに代えてベルナベ、グティエレス、フアンル・サンチェスを投入。すると迎えた66分、ベルナベがエリア内で強引に突破を図り、こぼれ球を拾ったF・ロペスが左足で押し込んでスペインが同点に追いつく。

追いついたスペインがさらに攻勢を強めると、迎えた85分、エリア内右に走り込んだJ・サンチェスが右足でゴール左へと沈め、スペインが逆転に成功する。

アディショナルタイムは7分と長めに取られたが、モロッコの反撃も実らず、逃げ切ったスペインが逆転勝ちで決勝進出を決めた。決勝ではフランス代表とエジプト代表の勝者と対戦する。

銅メダルを懸けた3位決定戦は8日に、決勝戦は9日に行われる。