インターナショナルマッチデーによるインターバルを終え、リーグ再開初戦となる明治安田Ｊ１第30節。大和ハウス プレミストドームでは、勝点25で19位の札幌と、勝点41で７位の東京Ｖが対戦する。６月に行われた前回対戦では、東京Ｖが５－３で勝利しているカードだ。

札幌は前節、９月１日にホームで川崎Ｆと対戦して２－０で勝利。立ち上がりから素早い攻守の切り替えと個人能力を生かした川崎Ｆにボールを保持され、主導権も掌握されてしまう時間帯が続いていた。しかし、自陣ゴール前をしっかりと固めた守備でしのぎ続けると、後半にチャンスが到来。71分、髙尾 瑠が持ち運んでラストパスを送り、青木 亮太が冷静に流し込んでゴール。そうして勢いをつかむと、80分には先制点を奪った青木のクロスから鈴木 武蔵がダイナミックに頭で決めて、勝負あり。３連勝を達成し、最下位脱出にも成功した。

インターバル中にはＪリーグYBCルヴァンカッププライムラウンド準々決勝を横浜FMと戦い、２戦合計４－７で敗退。ただ、第１戦で１－６と大敗を喫して敗退濃厚となりながらも、ホームで戦った第２戦は高いモチベーションを持って攻め込み、３－１で勝利。ほぼリーグ戦同様のスタメン構成で挑み、今季のリーグ戦で２戦２敗を喫していた横浜FMに白星を収めるという悪くない結果を得ている。

一方、９月の北海道へと乗り込む東京Ｖは前節、８月31日にアウェイで柏と対戦して３－２の勝利。立ち上がりに先制点を奪われてしまい、難しい展開になるかと思われたが、15分に木村 勇大がミドルシュートを強烈に蹴り込み、今季10点目をマーク。同点で迎えた30分には山見 大登がゴールを決め、逆転に成功した。その後は柏に押し返されて前半終了間際に追いつかれるも、55分に挙げた翁長 聖の得点で勝ち越しに成功。その後は同点、逆転を狙う柏に幾度も脅かされたが、GKマテウスを中心とした守備を生かして逃げ切ってみせた。

東京Ｖはこの夏場に疲労が出てきたのか、７月以降は若干、相手陣でのチャンスメークやフィニッシュのところで精度や質を欠いた印象もあったが、ここ最近は復調の兆しがあり、前々節・鹿島戦、前節はともに複数得点で勝利。攻守もしっかりかみ合っているようにも見て取れる。インターバル中には公式戦がなく、フィジカル的なコンディションが整った状態で涼しい北海道へと赴く。

さて、そんな両チームの対戦だが、ともに調子を上げつつあるタイミングなだけに、アグレッシブなゲームが期待できそうだ。Ｊ２降格圏を脱出したい札幌は攻撃に特長のあるチームだが、リーグ戦では２戦連続無失点中と非常に良い状態にある。ただし、城福 浩監督率いる東京Ｖはハードワークで相手の長所に対応しながら、同時に素早い攻めで自分たちの持ち味をしっかり発揮してくる巧みなチーム。そうした両者が組み合う中で、果たしてどういった展開になるかが読みにくい部分がまさにこの試合の見どころだろう。

試合は14時キックオフ予定だ。