開始8分で2-0とリードされたものの、ホルシュタイン・キールはアウェーで王者バイヤー・レバークーゼンと対戦し、2-2の引き分けに持ち込んだ。

レバークーゼンはこの日、クラブ創設120周年と、就任2年を迎えたシャビ・アロンソ監督の100試合目を記念して、1907年に初めて着用されたストリップを彷彿とさせる黒の特別キットを着用していた。キールは勝ち点1で最下位に沈んでおり、ブンデスリーガではまだ1勝もしていなかった。

ボニファスとホフマンがレバークーゼンをスタートさせた。試合は序盤からレバークーゼンが優位に試合を進める。ヴィクトル・ボニファスが、誕生日を祝っていたエクセキエル・パラシオスの巧みなパスを受けたティモン・ヴァイナーの股を抜くボールを冷静に決め、4分以内にキールを先制した。このナイジェリア人ストライカーの今季ブンデスリーガ4点目は、キールにとって長い午後の始まりとなった。ボニファスはその2分後、ヴァイナーに渾身のセーブをさせ、プレッシャーをかけ続けた。8分には、ヨナス・ホフマンがリードを2倍にした。パラシオスがこの試合2つ目のアシストを決め、ホフマンがシュートを放った。レヴァークーゼンは8分間で2点を奪い、快勝したかに見えた。

しかし、キールは回復力を見せた。レバークーゼンが力強くスタートしたにもかかわらず、ホルシュタインはプレッシャーをかけ続けた。ルイス・ホルトビーを中心に徐々にリズムをつかむ。前半22分、レヴァークーゼンのシュートはわずかに枠を外れた。前半が終わろうとしていたとき、キールの決意が実を結んだことは明らかだった。残り5分強の延長戦、ホルトビーのCKにマックス・ゲシュウィルが真っ先に反応し、ヘディングでルカーシュ・フラーデッキーをかわして1-1とした。この決定的なゴールでキールは試合を優位に進めると同時に流れを変え、スリリングな後半戦の舞台を整えた。

後半、キールは新たなエネルギーを取り戻し、レヴァークーゼンに戦いを挑んだ。ハーフタイムには、フィーテ・アルプとベネディクト・ピヒラーを投入し、戦術的な変更を行った。試合が動いたのは68分、ジェレミー・フリンポンがボックス内でアルミン・ジゴビッチにファウルを犯した場面だった。このPKをアープが冷静に決め、2-2の同点に追いついた。アープにとっては2017年11月以来のブンデスリーガでのゴールとなった。この同点ゴールはベイ・アリーナに衝撃を与え、試合の流れを一変させた。

ラスト20分、両チームは勝者を求めて攻め込み、スリリングな試合展開となった。同点に追いつかれたレバークーゼンは、再び攻撃を開始した。ピエロ・ヒンカピエとマルティン・テリエがヘディングでチャンスを作り、アレハンドロ・グリマルドはシュートをブロックされた。キールも逆転に気を良くし、勝利を確実にするチャンスを得た。73分にはピヒラーがヘディングシュートでフラーデッキーから好セーブを見せた。試合は終盤に入り、両者とも一瞬の輝きが勝敗を左右することを知っていた。しかし、両チームとも全力を尽くし、レバークーゼンが後半に得点を奪うコツをつかんだにもかかわらず、スコアは同点のまま試合終了のホイッスルを迎え、キールはブンデスリーガで2ポイント目を獲得するにとどまった。