台風10号の影響で中止となった明治安田Ｊ２第29節の代替試合が開催される９月18日。この日開催されるＪ２は、この一戦のみだ。徳島はＪ１昇格プレーオフ進出に向けて、清水はＪ１自動昇格とＪ２優勝の両方を手中に収めるために、平日ながら熱い一戦になることは間違いない。

徳島にとっては『20周年記念試合』の冠で開催しているメモリアルマッチのラストゲーム。本来であれば夏休み最後の思い出作りにもなる８月31日に開催予定だった。台風の影響で延期されたことは残念だが、イレギュラーなできごとも、いつの日かクラブの歴史に刻まれる１つの思い出になるだろう。また、清水の秋葉 忠宏監督は、徳島がＪ２に参入した2005シーズンに選手として在籍していた。クラブ設立20年の歴史を感じさせてくれるとともに、“オリジナルメンバー”の秋葉監督にとっても感慨深いものがある一戦だろう。

それぞれのチーム状態にも目を向けたい。

徳島は直近の第31節・大分戦で出場停止だった青木 駿人、ブラウン ノア 賢信が復帰する。中３日の連戦となる中でフレッシュな両選手の出来はカギを握りそうだ。そして、２連勝に多大な貢献をしている鹿沼 直生と児玉 駿斗も変わらず好調を維持している。

清水は自動昇格に向けて着実に勝点を伸ばしている。３位の長崎をホームに迎える大一番となった第30節は、１－１と勝ち切るまでは至らなかったが、自動昇格を争うライバルとの直接対決で“負けない”という最低限のタスクを確実に遂行。そして、直近の第31節・山口戦は途中出場の矢島 慎也が起用に応える２得点の活躍もあって、４－１の快勝を収めた。首位・横浜FCとの勝点差は『４』と自動昇格だけではなく、Ｊ２優勝も狙える位置につけている。

これまで以上に勝利の価値が数字として顕著に浮かび上がり始める最終盤。勝利をつかむのは徳島か、清水か。