リーグ再開戦。13位の新潟は、勝点４差で17位の湘南とデンカビッグスワンスタジアムで戦う。前回対戦であるレモンガススタジアム平塚での明治安田Ｊ１第15節は、長倉 幹樹のゴールで新潟が先制したものの、ルキアンの２得点で湘南が逆転勝利を収めている。新潟はホームでリベンジしたい一戦だ。

勝てば１ケタ順位が見えてくる新潟は、リーグ戦５試合負けなし。直近３試合は無失点と、守備の安定感も光る。８月31日に開催が予定されていた前節・名古屋戦は、台風10号の影響で前日に中止が発表され、９月18日に代替開催されることとなった。そのため、リーグ戦は前々節・町田戦から20日ぶりとなる。

この間、新潟はＪリーグYBCルヴァンカッププライムラウンド準々決勝で町田と対戦。ホーム＆アウェイ方式で２試合を戦い、トータルスコア５－２で勝利を収めて準決勝へとコマを進めた。リーグカップでは2015年のＪリーグヤマザキナビスコカップ以来、９年ぶりのベスト４進出。松橋 力蔵監督は「良い意味で、勢いに乗っていくということは大事だと思う」と、リーグ戦へ良い流れをつなぐつもりだ。

ルヴァンカップ準々決勝で生まれた５得点のうち、４得点を奪ったのは長倉。「点を取れば、チームをラクにさせることができる。やっぱり得点は大きい仕事、FWとしての仕事だなって思いました」と自信を得た。リーグ戦では今季３得点を挙げており、そのうちの１つが湘南との前回対戦であることは前述のとおり。カップ戦に続いて点を決めることで、長倉自身もチームも、勢いに乗りたい。

７日で29歳の誕生日を迎えた谷口 海斗は、ここまでのリーグ戦で９得点。29歳初ゴールで２ケタ得点に乗せ、チームの順位を上昇させられるか。

また、サイドアタッカーに負傷者が続く中で、左腿の負傷から回復し、いよいよ本調子になってきた太田 修介が復帰する可能性もある。「サイドのスペースはトランジションのところで出てくると思う。あとは１対１の場面が増えると思うので、そこで勝れるかどうか」。瞬間的に背後を取り、爆発的なスピードでゴールへ向かうアタッカーの活躍が期待される。

対する湘南は前節、アウェイで鳥栖と対戦。残留を争うライバルを退け、連敗を『２』で止める３試合ぶりの勝利を収めた。台風10号が移動に及ぼす影響を考慮し、３日前に現地入り。練習できない日もあるなど、イレギュラーな準備期間となったが、チーム一丸となって貴重な勝点３を手にした。鈴木 章斗が先制点を挙げ、終盤にセットプレーから追いつかれたものの、その３分後に福田 翔生が今季７ゴール目を挙げ、これが決勝点となった。

その福田は累積警告で今節は出場停止。代わりに、前節は出場停止だった主将のキム ミンテが戻ってくる。また、新潟との前回対戦でサイドを圧倒した畑 大雅も、前節で負傷離脱から復帰を果たしたのは好材料。鈴木 章斗の連続ゴールや、磐田時代から新潟相手に点を奪ってきたルキアンの活躍で新潟との勝点差を『４』から『１』に詰め、さらなる浮上を図りたい。

古巣戦となる大野 和成、帝京長岡高出身の松村 晟怜は、ともに新潟への凱旋となる。故郷で活躍を見せられるか。

現状からの浮上を懸けて勝利は譲れない。両者のぶつかり合い、必見だ。