週末のＪリーグは台風10号の影響を大きく受けそうな試合が多いが、甲府対鹿児島もその１つ。まず、アウェイの鹿児島は山梨県への移動が困難になりそうだ。負担は大きいが、前日移動ではなく早めに関東地方に移動し、グラウンドを借りて準備することも選択肢になるのではないか。もちろん、ファン・サポーターの鹿児島県からの移動も厳しい。また、山梨県も試合当日に影響を受ける可能性がある。雨・風の強さ次第では安全に配慮した慎重な判断を求められるが、現場はベストな準備をするだけだろう。

甲府は14位、鹿児島は19位とお互いに望んだ順位ではなく、残り10試合でそれぞれの目指す場所にはい上がるための勝利を求めて挑む。それを果たすためには、ここで負けるわけにはいかないだろう。

アウェイの鹿児島は４連敗中だが、内容は勝点獲得までもう一歩のところへ来ている。首位・清水と対戦した前節はお互いに決定機を作った中、両GKの好セーブなどで０－０のまま進んだ。しかし、終盤にPKを献上し、88分にそれを決められて敗れている。甲府も前々節で清水とアウェイで対戦しており、０－１で迎えた後半開始早々に退場者を出すと、最終的に０－３で敗れた。“直近の清水戦”の結果・内容を鑑みて、お互いの現状を測ることができるかもしれない。

今節のキーワードは決定力だ。決定機の数と決定力が不足しているからこそ、それぞれ中位や下位に位置していると言える。甲府はピーター ウタカ、三平 和司、鳥海 芳樹、宮崎 純真、マクーラらに決定力の高さが求められる。一方の鹿児島は、今夏に獲得した有田 稜を筆頭に、田中 渉、鈴木 翔大に期待がかかるのではないか。“ラスト10”は勝つしかない勝負になる。