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広島vs愛媛:底上げが進む愛媛。“巨人”相手に狙うサプライズ

  • Jリーグデータ 2024/08/20 07:43
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明治安田J1で5連勝中。その勢いのままに、首位を走る町田を視界に捉えようとする広島は、ニンジニアスタジアムへ乗り込むこの天皇杯ラウンド16でJ2愛媛相手に圧倒的な力を誇示するのだろうか。


広島はリーグ前節、アウェイで名古屋と対戦し、荒木 隼人、加藤 陸次樹の得点で主導権を掌握すると、相手の反撃も1点で食い止めてクローズ。「しっかりとコントロールできて、アグレッシブに前からボールを奪いにいけた。本当に自分たちのパフォーマンスには非常に満足している」(ミヒャエル スキッベ監督)と盤石の内容で勝利を飾り、リーグ戦で良い流れを作っている。


今年度の天皇杯においても、広島は順当な形で勝ち上がっていると言えるだろう。初戦となった2回戦は山口県代表のFCバレイン下関に対し、大量11得点を奪って寄せつけずに勝ち上がり。3回戦ではJ2いわき相手にも直近のリーグ戦からターンオーバーを行わずにフルメンバーで臨むと、23本のシュートを浴びせて圧倒するとともに、守っても相手のシュートを3本に抑えて零封。格の違いをまざまざと見せつけて4-0の完勝劇を演じている。


本拠地で“巨人”を迎え撃つ形となる愛媛からすれば、言うまでもなくチャレンジャーとしてのスタンスを明確にして戦うこととなる。広島との立ち位置、戦力差は歴然としているが、決してこの一戦に向かうにあたってのプロセスは悪くない。


リーグ戦のサマーブレイクが明けたJ2第25節から徳島、いわきに連敗を喫して苦しんでいたが、チーム内のポジション争いが徐々に激化するとともに新陳代謝も進み、そこから積み上げるチーム力の底上げは内容にも反映されてきていた。すると、リーグ前節・大分戦では序盤に2点のビハインドを背負う難しい展開から巻き返し。苦境から勢いよく反撃に転じて3得点を奪い、鮮やかな逆転勝利を収めている。


また、天皇杯において、ターンオーバーが功を奏している印象が強い。2回戦では同カテゴリーの岡山と対戦し、磐田U-18から加入したルーキーFW舩橋 京汰のハットトリックを含む7得点で大勝を収め、3回戦ではJ1福岡に対しても球際の争いやハードワークで一歩もひるまず、堂々した戦いぶりで格上を退けている。それら2試合で完全ターンオーバーを敷いており、リーグ戦で出場機会に飢えていた控え組の選手らが大きな熱量をもって躍動。そこで生まれた選手間の競争意識がチームとしての強みになっていると言える。


この一戦、愛媛が中2日のインターバルで臨むのに対して、広島は中3日で迎える。戦力面だけでなく、コンディション面でも優位に立つであろう広島におそらくスキはないだろう。しかし、愛媛の石丸 清隆監督は「今まで対戦した相手とは違う」と苦戦を覚悟した上で、「こちらとしてはチャレンジできる良い機会」と失うものがない挑戦者として、全身全霊をかけて戦うことを誓う。


その先にあるのは“強者の誇り”か、それとも“ビッグサプライズ”か。

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