前節、首位の町田を１－０で下した湘南はスターティングメンバーを替えず、Ｇ大阪に０－０で引き分けた柏は３名を変更。関根 大輝、戸嶋 祥郎、垣田 裕暉が外れて、片山 瑛一、手塚 康平、小屋松 知哉が選ばれた。

チャンスはキックオフ直後に生まれた。柏は細谷 真大が相手陣でパスをカットし、カウンターを仕掛ける。左のマテウス サヴィオに展開し、ゴール前に走り込んでいた小屋松と細谷がクロスに合わせようとしたが、ボールは逆サイドへ流れていった。さらに、12分にもチャンスを作る。CKから犬飼 智也がヘディングシュートを放ったが、枠を外れた。

決定機を作られる湘南だが、14分に反撃に出る。ディフェンスラインでボールを受けたCBの鈴木 淳之介が相手のプレスをはがし、中盤へ持ち上がる。鈴木 淳之介からパスを受けた、柏の育成組織出身・吉田 新が左からクロスを上げる。ファーで鈴木 章斗が合わせたが、シュートはわずかに枠から外れてしまった。続く19分にも、吉田のクロスから今度はルキアンが合わせにいったが、これも得点には至らなかった。

きっ抗した展開の中、32分に湘南は鈴木 淳之介のフィードを起点に相手ゴールに迫り、鈴木 雄斗のクロスからルキアンがゴールを狙ったが、これも決まらない。36分には田中 聡が中盤でボールを奪い、茨田 陽生がミドルを狙ったが、シュートは枠の上へと外れた。

一方の柏は、42分にロングスローから最後は片山が、44分にCKから犬飼がゴール近くでシュートを放ったが、いずれも得点は決まらない。

次のチャンスは湘南。45分にルキアンがペナルティーエリア近くで倒されてFKを獲得。吉田が左足でシュートを放つと、枠には飛んでいたが、GK松本 健太のセーブに阻まれた。前半は０－０で終了した。

こう着した前半だったが、後半に入ってすぐにスコアが動く。53分、細谷がマテウス サヴィオのスルーパスに抜け出すと、ニア上をぶち抜く豪快なシュートを突き刺した。

まずは追いつきたい湘南は59分、茨田と吉田に代えて、テクニックに長けた阿部 浩之、小野瀬 康介をピッチに投入する。その後も両チームが選手を交代しながら、試合を優位に運ぼうとする。

次にゴールを決めたのも柏だった。76分、戸嶋が相手ペナルティーエリアでボールを回収するとゴール前へ折り返し、木下 康介がネットを揺らした。

無得点のままアディショナルタイムに突入した湘南。90＋５分に根本 凌のシュートが相手の腕に当たったかどうか、VARのチェックが入る。これでPKが認められると、ペナルティースポットの前に立ったのは阿部。ゴール左下に突き刺し、１点を返す。その後、残りわずかな時間で追いつこうと前がかりになる湘南だが、時間が足りず、１－２でタイムアップ。

湘南は６試合ぶりの黒星を喫し、柏が４試合ぶりに勝点３を得た。