約２週間半の中断期間を経て再開される明治安田Ｊ１。ヨドコウ桜スタジアムでは、６位のＣ大阪と首位の町田が対戦する。勝点差12で町田を追うＣ大阪にとって、今節はシーズンの行方を左右する大一番。負ければ優勝という今季の目標からは大きく遠ざかるだけに、是が非でも勝点３を獲得したい一戦となる。

中断期間中のＣ大阪は、2023-24シーズンのUEFAチャンピオンズリーグのファイナリストであるボルシア・ドルトムント（ドイツ・ブンデスリーガ）をホームに迎え、２－３と接戦を演じた。この試合では、ゴールを奪った柴山 昌也と阪田 澪哉に加え、７月上旬からオランダへの短期留学を行った北野 颯太、今夏に加わった髙橋 仁胡ら若手の躍動が光った。

新加入という点では、京都から完全移籍で加わった山﨑 凌吾の存在も大きい。Ｃ大阪でのデビュー戦となった前節・新潟戦でも、ポストプレーから味方の決定機につなげるなど違和感なくチームに溶け込んでおり、今節での起用法が注目される。また、昨季の最終節に向けた練習中に半月板損傷の大ケガを負い、今季はリハビリからのスタートとなった喜田 陽もボルシア・ドルトムント戦で復帰。喜田は「体力的な部分は問題ない。周りとの連係を高めて、中断明けの試合につなげていきたい」とコメントを残している。攻守両面で貢献できる背番号５は、「もともと、私のサッカーに必要な選手」と小菊 昭雄監督の評価も高いだけに、早速今節での先発もあるかもしれない。

リーグ戦直近２試合は立ち上がりからから相手に主導権を奪われ、前半に先制点を許している。勝利へ向け、今節は前半の試合運びの改善が必要不可欠だ。また、町田にはアウェイでの第14節で敗れ、ＪリーグYBCルヴァンカッププレーオフラウンドでも１分１敗と、今季３試合を戦って勝利がない。この３試合をしっかり糧にして、リベンジを果たしたい。

対する町田は初のＪ１を戦う今季、堂々と首位で中断期間を迎える充実のシーズンを過ごしている。この歩みを止めないためにも、再開初戦となる今節は重要だ。横浜FMに１－２で敗れた前節終了後、黒田 剛監督は「町田のコンセプトを遵守できなかった点を反省材料として持ち帰り、練習を積まなければならない。（このタイミングで）中断期間を迎えられることをポジティブに捉えながら、今日のゲームを良い教訓にして、チームを再構築する３週間にしていきたい」と話していたが、その成果を早速発揮できるか。名古屋から完全移籍で加入した相馬 勇紀、清水から期限付き移籍で加入した白崎 凌兵ら新戦力が町田デビューを飾るかにも注目だ。

記録的な酷暑となっている今夏。大阪も最高気温が35℃を越える日々が続いている。19時キックオフとはいえ、暑さが残る中での試合となるだろう。観戦するサポーターも、水分補給など熱中症対策はくれぐれも十分に行っていただきたい。Ｃ大阪が首位との勝点差を縮める勝利をもぎ取るか、町田が首位をより盤石にする１勝をつかむか。再開初戦にして、真夏の大一番だ。