キーワードはこぼれ球。上へ行くために上回れ

約３週間の中断期間が明けて、残り14試合となった明治安田Ｊ２が再開する。８位のいわきが11位の秋田を迎える、今節で唯一の日曜開催試合だ。ともに中断期間前最後の試合で勝利をつかんでおり、今節も勝利して良いリスタートを切りたい。

両者の勝点差は『３』。ともにＪ１昇格プレーオフ圏内という目標へ向けて１つでも順位を上げていくために、勝点３が必須だ。今季は天皇杯を含めて二度対戦しており、結果は１勝１敗。互いに手の内は分かっている中で、いかに自分たちのサッカーを表現できるか。志向するサッカーの傾向が似ていることはデータでも出ており、こぼれ球奪取数でいわきがリーグトップ、秋田が同２位。ルーズボールをモノにし、相手陣内でエネルギーをかけて得点を挙げる。そして堅い守備で相手を封じたほうが勝利に近づくだろう。

７試合ぶりとなるホームでの勝利を目指すいわきは、公式戦４連敗という悪い流れを前節のアウェイ・山形戦（２○１）で止めた。残り14試合に向けて、継続課題である攻撃面の精度向上が“強いいわき”になるために必要な要素だ。Ｊ３福島から完全移籍で加入した堂鼻 起暉は早速前節で先発出場を果たし、アピールに成功。ビルドアップの起点になれることや、３バックならどこでもできるユーティリティー性を生かしてチームに貢献していきたい。

なお、いわきは８月のホーム３試合において、2024限定ユニフォーム『海竜ユニ』を着用する。新鮮な姿でハワイアンズスタジアムいわきに歓喜を響かせたい。

対する秋田は、連敗を喫して迎えた前節・山口戦を１－０で勝利した。自分たちの土俵に持ち込むような試合展開から、終盤に奪った１点を守り切った。

秋田はここまで24試合を終えて連勝がなく、なかなか順位が上がり切らないもどかしさを抱えている。７月２日にＪ１東京Ｖから期限付き移籍での加入が発表された河村 慶人は、山口戦に途中出場。また、７月29日には昨オフにいわきから東京Ｖへ完全移籍していた河村 匠の期限付き移籍加入も発表された。彼ら新戦力がどれだけチームにフィットできるかが今後の浮沈を握るかもしれない。いわき戦で今季初の２連勝を収め、浮上していくきっかけにしたい。